🚪はじめに
こんにちは、管理人のTKGです。
今回は、Next.jsを使ったWebプロジェクトにおいて意外と悩む「マルチページ構成とシングルページ構成の違い」について、実例を交えながらわかりやすく整理しました。
特に、Next.jsで構築するサイトやアプリの中で、どのようにMPA（Multi Page Application）とSPA（Single Page Application）を使い分けるべきかを中心に解説します。
「ブログやメディア系サイトをNext.jsで構築している」「管理画面なども併設している」といった方にとって、構成の選択はパフォーマンスや保守性、UXに大きく影響するテーマです。
🎯想定読者
- Next.jsでWebサイトやWebアプリを開発している方
- MPA/SPAの違いをプロジェクトにどう活かすかを知りたい方
- SSR/SSG/CSRの違いが整理しきれていない方
📘本記事でわかること
- MPAとSPAの構造的な違いと特徴
- Next.jsプロジェクトでのハイブリッド構成の考え方
- ページごとの適切な使い分け判断と具体例
- 実際の構成例（ブログ、ダッシュボード、問い合わせページ等）
🔍 マルチページ構成（MPA）とは？
マルチページ構成では、ユーザーがページを移動するたびにサーバーから新しいHTMLを取得します。Next.jsでは、ページ単位でappやpagesディレクトリ内にファイルを配置することで、自然とMPAのような挙動になります。
特徴：
- 各ページがURL単位で分離されている
- サーバーサイドレンダリング（SSR）や静的生成（SSG）が適用しやすい
- SEOとの相性がよく、HTMLベースでインデックスされやすい
- ページ遷移時には全体再読み込みが発生（ただしNext.jsではリンクコンポーネントにより最適化される）
⚡ シングルページ構成（SPA）とは？
シングルページ構成では、初回に読み込まれたHTMLに対してJavaScriptが動的にコンテンツを切り替えます。Next.jsでも、ページ遷移後はクライアントサイドルーティングによりSPA的な高速なUXを提供できます。
特徴：
- 初回のみHTMLを取得し、その後の遷移はJavaScriptによる描画
- ユーザー操作に対して動的に表示を切り替えられる
- API連携と状態管理が中心のアプリに向いている
- SEOに弱くなりやすいが、Next.jsのSSR/SSGにより克服可能
🧩 Next.jsは「ハイブリッド構成」
Next.jsでは、MPAとSPAの両方の特性を取り入れた“ハイブリッド構成”が基本となっています。ページごとにSSG（generateStaticParamsなど）やSSR（fetchやgetServerSideProps）を選択可能であり、コンテンツの性質に応じて適切な構成を柔軟に選べる点が大きな強みです。
🎯 使い分けの判断基準
| ユースケース | MPA構成が適する | SPA構成が適する |
|---|---|---|
| 検索流入を意識したブログやLP | ✅ SEO重視、静的配信 | ❌ 適さない |
| 管理画面やログイン後のUI | ❌ 遷移が多く煩雑 | ✅ 状態管理しやすい |
| APIで取得したデータを動的に表示 | ✅ SSR/ISRで対応可能 | ✅ 状態管理でスムーズ |
| ページ数が多く、共通要素が多い構成 | ✅ SSGでパフォーマンス良好 | ✅ Layout再利用に強み |
💡 実践例：自社ブログサイトでの使い分け
筆者が構築したNext.js＋ヘッドレスCMSによるブログサイトでは、以下のような使い分けをしています。
/（トップページ）・/articles/[slug]（記事詳細） → SSGによるMPA的構成/contact（問い合わせフォーム） → クライアント側でのバリデーションを活用したSPA的構成/admin（下書き管理など） → 内部用SPA
このように、ページの性質やユーザー行動に応じて構成を切り替えることが、Next.jsプロジェクトを成功させる鍵となります。
✅ まとめ
Next.jsプロジェクトでは、「マルチページ or シングルページ」といった二項対立ではなく、ページごとに最適な構成を選ぶ“ハイブリッドアーキテクチャ”が主流です。Next.jsの柔軟なレンダリング戦略を活かし、SEO、UX、保守性のバランスが取れたプロジェクト設計を目指しましょう。
🚀成果物リンク
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